自分に合ったバットを選ぶことは、バッティングをするうえでとても重要です。
「どんなバットを買えばいいの?」
「自分に合ったバットでどんなもの?」
「種類が多くて違いがわからない」
草野球を始めたばかりの方でそんな悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
特にバットは数万円するものも多く、気軽に買い替えられる道具ではないのでできれば失敗したくないですよね。
結論から言うと、バット選びのときに重要なのは
- バットの長さ
- バットの重さ
- バランス(バットの重心の位置)
- 素材
です。なかでも特に「自分が無理なく振りきれる長さ・重さ」を選ぶことが重要です。
この記事では野球歴20年以上の筆者が、自分の体験をもとに草野球初心者の方に向けて
- バット選びで確認したいポイント
- おすすめのバット
について解説します。
この記事を読めば、「自分にはどんなバットが合いそうか」を判断できるようになります。
バットを選ぶ際のポイントは4つ
バット選びにおいて重要なのは
- バットの長さ
- バットの重さ
- バランス(バットの重心の位置)
- 素材
です。
バットの長さ
バットの長さはスイングする際の”振りやすさ”に直結するため非常に重要です。
- 長いバット リーチが長く、遠心力を使いやすい 長すぎると振り抜きにくくなることがあります
- 短いバット 操作性がよく振り抜きやすい リーチが短いため外角の球への対応範囲が狭くなることがあります
そのため、単純に「長ければ飛距離がでる」、「短い方が初心者向き」と考えるのではなく、自分が無理なく振りきれる長さを選ぶことが重要です。
一般的な大人用軟式バットは82~85cmぐらいの長さが多いです。
自分に合った長さは身長や体格を目安にする方法もありますが、打者のタイプや好みによっても変わります。
そのため、可能であればお店などで実際にスイングして自分が振りやすいと思う長さを確認しておきましょう。
特に初心者の方は、「長ければ飛距離がでる」といった理由だけでバットを選ばないようにしてください。しっかりとスイングできなければバットの性能を活かしきれません。
「飛距離を出せそうな長さ」ではなく、「自分がしっかり振り切れる長さ」を基準に選ぶ。
これが初心者のバット選びでは重要です。
バットの重さ
バットの重さもスイングスピードやバットコントロールに関わる重要なポイントです。
- 重いバット 飛距離がでやすい 重すぎるとスイングスピードがにぶる、フォームが崩れる原因になってしまう
- 軽いバット 振りやすく扱いやすい 軽すぎると打球に十分な力を伝えにくくなることがある
そのため初心者の方は、「できるだけ重いバット」ではなく「無理なく振り切れる重さのバット」を選ぶことが重要です。
一般的な大人軟式用は、650g~750g程度が多いです。
ただし、同じ重さでもバランス(バットの重心の位置)により感じる重さは違います。
なので単純に重さだけで判断するのではなく、可能であれば実際にスイングしてみるのがおすすめです。
特に初心者の方が、飛距離を出したいからといって重すぎるバットを選ぶのはおすすめしません。
重すぎるバットを使うとスイングスピードが落ちてしまい、
- タイミングを合わせにくくなる
- ミート率が落ちる
- スイングフォームが崩れる
といった問題につながる可能性があります。
また練習では問題なく振れていても、試合の後半や、ダブルヘッダーになるとバットが重たく感じることがあります。
そのため「一度だけ振り切れる重さ」ではなく、「試合で何度振っても無理なく振り切れる重さ」
これを基準にすると、初心者でもバット選びで失敗しにくくなります。
バランス(バットの重心の位置)
バットには、その商品ごとに重心の位置があります。
- トップバランス 重心の位置がバットの先端にあり、遠心力を使って飛距離を出すことができます。 バットの重さを感じやすいのでバットコントロールは難しく、しっかりと振りきれる人向けです。
- ミドルバランス バットの中心に重心があるいわゆるスタンダードタイプです。 バットコントロールや振り抜きやすさなど、最もバランスがよいタイプなので幅広いタイプの打者に選ばやすいです。
- カウンターバランス 重心の位置がバットのグリップ側にあり、同じ重さでも他のタイプより軽く感じやすく操作しやすいのが特徴です。 一方で、遠心力を利用しにくいため他のタイプと振り方や打球感が異なり好みがわかれます。
一般的には同じ重量のバットでも、同じ重量のバットでも、トップバランスの方がヘッドの重さを感じやすく、カウンターバランスの方が軽く感じやすい傾向があります。
ただし、実際の振りやすさは重量だけで決まるものではなく、長さや形状、グリップの太さなど様々な要因で決まります。なので
「トップバランスは上級者向け」
「カウンターバランスは初心者向け」
と単純に考えるのではなく、自分が無理なく振り切れるかを基準にバットを選ぶのが重要です。
目安として各バランスごとのおすすめする人は以下のとおりです。
| バランス | トップバランス | ミドルバランス | カウンターバランス |
| 特徴 | ヘッド側に重心があり、遠心力を使って長打を狙いやすい | 重心が中央寄りで、操作性と飛距離のバランスがよい | グリップ側に重心があり、ヘッドを軽く感じやすく操作しやすい |
| こんな人におすすめ | 長打や飛距離を重視したい しっかりバットを振り切れる ヘッドが効いたスイングを好む | 振りやすさと飛距離のバランスを重視したい バットの操作性も欲しい | バットを軽く感じたい 操作性を重視したい ヘッドの重さを感じるバットが苦手 |
素材
軟式バットは、大きく分けると金属・複合・木製の3種類があります。
素材によって「飛距離」「打感」「価格」「扱いやすさ」などが変わるため、自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。
金属バット
- 比較的扱いやすく、しっかり振り抜きやすい
- 複合バットより価格を抑えやすい
- 耐久性が高く、練習でも使いやすい
- 複合バットと比べると、飛距離性能では劣る場合がある
できるだけ費用を抑えたい人や、バットを長く使いたい人におすすめです。
複合バット
- ウレタンなどの素材を使用し、高い反発性能を持つモデルが多い
- 金属バットと比べて飛距離を出しやすい
- 芯を外した場合でも、比較的強い打球になりやすいモデルがある
- 金属バットより高額な商品が多い
- 大会や球場によって使用できるバットに規定がある場合がある
「できるだけ楽に強い打球を飛ばしたい」「飛距離を重視したい」という人に向いています。
ただし、複合バットならどこに当てても飛ぶわけではありません。
基本的なスイング技術は必要です。
木製バット
- 金属・複合バットと比べて芯が狭い
- 正確にボールを捉える技術が求められる
- 打ち損じると飛距離が出にくい
- 強く打ち損じた場合などには破損する可能性がある
- バットそのものの打感を楽しみやすい
バッティング技術を磨きたい人や、木製バット特有の打感を楽しみたい人に向いています。
しかし単純にヒットを打つことを考えた場合、金属バットや複合バットの方が打ちやすいため初心者はそれらのバットを使うか、練習で木製の扱いに慣れてから使用するほうがよいでしょう。
初心者ならどの素材を選べばいい?
初心者の方は、まず金属バットか複合バットから選ぶのがおすすめです。
特に、
価格を抑えたい → 金属バット
飛距離や反発性能を重視したい → 複合バット
という考え方をすると選びやすくなります。
一方、木製バットは「初心者には絶対NG」というわけではありませんが、芯を正確に捉える必要があるため、最初の1本としては金属・複合の方が選びやすいでしょう。
タイプ別おすすめのバット
ここからは各素材・バランスごとのおすすめバットを紹介していきます。
金属バット
トップバランス
ミズノ ウィルドライブ
特徴
- 驚異の軽さ(560g平均)でバットを振り切りやすい
- 価格が安価
こんな人におすすめ
- 軽いバットで打ちたい人
- とにかく安くすませたい人
- 初めて自分のバットを購入する人
SSK スカイビート
特徴
- 超々ジェラルミン素材を使用しているため高い耐久性と優れた反発力がある
- 重さが比較的軽く(84cm/680g平均、85cm/690g平均)振り切りやすい
こんな人におすすめ
- 長くバットを使いたい人
- 鋭い打球で野手の間を抜きたい人
- 軽いバットを使いたい人
- 扱いやすい金属バットを探している人
ミドルバランス
ミズノ Vコング02
特徴
- 超々ジェラルミン素材を使用しているため高い耐久性と優れた反発力がある
- サイズが82cm(720g平均)83cm(740g平均)84cm(750g平均)あり自分の好みで選びやすい
- 打球にスピンがかけやすいよう縦研磨加工が施されている
こんな人におすすめ
- 短めのバットを使いたい人(82cm)
- 硬式野球でこのバットを使用していた人(硬式用のこのバットを使用していた人なら、軟式でも違和感なく使いやすい選択肢です)
- 重めのバットでもしっかり振り切れる人
ZETT ゴーダDW
特徴
- 超々ジェラルミン素材を使用しているため高い耐久性と優れた反発力がある
- サイズが82cm(650g平均)83cm(660g平均)84cm(670g平均)で比較的軽め
- 価格が安価
こんな人におすすめ
- 長くバットを使いたい人
- 軽めのバットを使いたい人
- 安めのバットで耐久性がよいものを使いたい人
カウンターバランス
ミズノ Vコング02C
特徴
- 超々ジェラルミン素材を使用しているため高い耐久性と優れた反発力がある
- Vコングの重心手元バランスバージョン
- 重さはミドルバランスのVコングより重い 83cm(760g平均)84cm(770g平均)
こんな人におすすめ
- Vコング02をより手元重心で使用したい人
- 重めのバットでもしっかり振り切れる人
複合バット
トップバランス
ビヨンドマックスレガシーシリーズ
特徴
- ウレタン素材で他の素材のバットより反発力が高く飛距離が出やすい
- 芯部分が広く多少詰まったり先端で打っても強い打球を打ちやすい
- 草野球で使用している人が多い定番バット(トップ・ミドルバランス含む)
- 通常モデルの他に軽さ重視のLWや短く振り抜きやすいレガシーショートなど種類が豊富
こんな人におすすめ
- とにかくヒットを打ちたい人
- 飛距離を出したい人
- 高額なバットでも気にしない人
SSK MM23
特徴
- 打撃部のウレタン厚23mmで飛距離が出る
- 根元が細くグリップ部分に厚みがあるため振り抜きやすく、操作性がよい
こんな人におすすめ
- トップバランスの中で操作性の高いバットを使いたい人
- 飛距離を出したい人
- ビヨンドマックスシリーズと違う打感・操作性を試したい人
飛距離重視の方 → ビヨンドマックスレガシー
飛距離だけでなく操作性も重視 → MM23
がおすすめです。
ミドルバランス
ビヨンドマックスレガシーシリーズ
特徴
- ウレタン素材で他の素材のバットより反発力が高く飛距離が出やすい
- 芯部分が広く多少詰まったり先端で打っても他の素材より強い打球が打てることがある
- ミドルタイプは飛距離と操作性のバランスがよく中距離~長距離打者まで幅広く使用している
- 草野球で使用している人が多い定番バット(トップ・ミドルバランス含む)
こんな人におすすめ
- 飛距離と操作性のバランスを重視したい人
- トップバランスが重く感じる人
- ビヨンドマックスシリーズでミドルバランスを使用したい人
- ミート重視ながら長打も狙いたい人
ローリングス アイコン
特徴
- ウレタンバットの中では600g台と軽く、操作性がよい 83cm(670g平均)84cm(680g平均)85cm(690g平均)
- 高い反発力で強い打球が打てる
- 手に来る振動を抑え、エネルギーロスを最小限にし打感をよくする構造になっている
こんな人におすすめ
- 軽量なウレタンバットで操作性・振り抜きやすさを重視したい人
- 軽いバットでも高反発なものが欲しい人
カウンターバランス
カウンターバランスの複合バットを探している方へ
現時点で私が確認した範囲では、主要メーカーの軟式用ウレタンバットで、明確にカウンターバランスとして販売されているモデルは確認できませんでした。
今後メーカーから発売されれば追記します。
木製バット
木製バットについては、今回の記事では具体的なおすすめ商品を紹介していません。
理由は、木製バットは金属・複合バット以上に、素材や長さ、重さ、バランス、打者のタイプによって好みが分かれるからです。
例えば、同じ木製バットでも、
- メープル
- アッシュ
- バーチ
など素材によって打感やしなり方が異なります。
さらに、木製バットは「どのバットを使えば誰でも打ちやすい」というものではなく、自分のスイングや好みに合ったバットを選ぶことが重要です。
そのため、初心者向けのバットを紹介するこの記事で、特定の木製バットを「おすすめ」として紹介するのは適切ではないと判断しました。
木製バットを購入したい方は、まず素材ごとの特徴や選び方を理解したうえで、自分のスイングやプレースタイルに合ったものを選ぶことをおすすめします。
木製バットについては、素材ごとの違いや選び方を含めて、別の記事で詳しく解説する予定です。
どのバットを選べばいいかわからない人へ
とにかく飛距離を出したい
→ ビヨンドマックスレガシー
飛距離と操作性のバランスを取りたい
→ ミドルバランスのビヨンドマックスレガシー
軽くて操作しやすいウレタンバットがいい
→ ローリングス アイコン
トップバランスでも操作性を重視したい
→ SSK MM23
安くて長く使える金属バットがいい
→ ZETT ゴーダDW
昔からVコングを使っている・硬式用Vコングが好き
→ ミズノ Vコング02
ただし、「おすすめされているバット=自分に合うバット」とは限りません。
バットは同じ重量でも、長さやバランスによって振りやすさが変わります。
最終的には、素材・長さ・重さ・バランスの4つを確認し、自分が無理なく振り切れるものを選ぶことが重要です。
やりがちな失敗例と対策
バットは決して安い買い物ではないため、スペックだけで選んでしまうと「思っていたより振りにくい……」ということがあります。
ここでは、草野球初心者がバットを選ぶ際にやりがちな失敗と、その対策を紹介します。
- デザイン・スペックだけでバットを選ぶ バットは同じ長さ・重さでもバットの形状やグリップの太さ、バランスなどによってスイングしたときの感覚は変わってきます。 そのため、見た目や記載されているスペックだけを見て決めてしまうと、「思っていたより振りにくい」とい感じることがあります。 対策として可能であれば試し振りできる店舗で実際にスイングしてみましょう。実際に振ってみて感覚を確認してからバットを購入するほうが失敗は少ないです。
- 重すぎるバットを使用する 「バットはできるだけ重い方が飛距離がでる」たしかにその通りですが、これはあくまで「しっかりとスイングできた場合」の話です。 重すぎるバットを使用すると「スイングスピードが落ちる」、「タイミングが合わせにくくなる」、「ミート率が下がる」といった問題が起こることがあります。 素振りでは問題なく振れていても、試合になると重く感じることもあるため、「一度だけ振り切れる重さ」ではなく「試合中に何度振っても無理なく振り切れる重さ」を基準にしましょう。 迷った場合は、自分がしっかり振れる重量より少し余裕を持たせるくらいがおすすめです。
- トップバランス=飛距離が出ると考えてしまう トップバランスは重心が先端にあり、遠心力を利用して飛距離を出すバットです。 しかし、ヘッドが重く感じやすくしっかりとスイングできない人ではその性能を活かしきれません。 飛距離を出すためには、「力強いスイングをする」「バットの芯でうつ」、「自分のポイントでとらえる」などの要素の方が重要なため、自分がしっかり振り切れるミドルバランスやカウンターバランスのバットを選んだ方が結果として強い打球や飛距離が出ることがあります。 そのため、「飛距離を出したいからトップバランス」と単純に決めるのではなく、自分が無理なく振り切れるバランスを選ぶことをおすすめします。
バット選びで重要なのは、「一番性能が高そうなバット」を選ぶことではありません。
自分が無理なく振り切れて、試合中も安定して扱えるバットを選ぶことです。
まとめ|バットは自分がしっかり振り切れるものを選ぶ
バットを選ぶ際は
- 長さ・重さだけでなくバットのバランスや素材選びも重要
- 自分が無理なく振り切れるバットを選ぶことが失敗しにくいコツ
- 見た目やスペックだけで選ぶと失敗しやすい可能であれば実際に振ってみる
これらがバット選びのポイントです。
どれだけ高性能なバットでも、自分にとって重すぎたり、長すぎたりしてしっかり振れなければ、その性能を十分に活かせません。
反対に、自分が振りやすいバットなら、ミートやスイングの安定につながり、結果的にバッティングもしやすくなります。
そのため、可能であれば購入前に、
「実際に振ってみる」
ことをおすすめします。
試し振り可能な店舗やチームのバットを借りてどんなバットが自分が無理なく振れるかを確かめましょう。
「一番高性能なバット」ではなく、「自分が一番しっかり振り切れるバット」を選ぶ。
これを意識するだけでも、初心者のバット選びで失敗する可能性を減らせます。
この記事で紹介したバットの中から気になるものがあれば、スペックを確認したうえで、可能なら実際に振ってから選んでみてください。
自分に合った1本を見つけて、草野球を思い切り楽しみましょう。
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